ソースからのインストール
shimizukawa
(original written by bravo 2003/06/27)
このページでは、Zopeをソースからビルドしてインストールすることを目的とします。インストール先はLinux系,BSD系,Mac OS Xなど、コンパイラが用意されている環境が対象となります。Windowsでもコンパイラが用意されていればソースからビルドすることが出来ますが、このページでは詳しくは扱いません。
ソースからビルドする理由としては以下が挙げられます。
- Pythonを単体でも使うけど、Zopeバイナリ版だとPython本体がダブってかっちょわるい
- PythonパッケージPython本体毎に別々に管理したくない
- いち早く最新のZopeを使いたい!
このページでは、ダウンロードした .tgz ファイル(「Zope-2.7.6-final.tgz」など)を展開してZopeをビルドする、という方法を使います。Red Hat系やDebianのパッケージによるインストールは、対象としていません。
Zopeを作業ディレクトリに展開する
Zopeをビルドするために一時的な作業ディレクトリにソースを展開します。その後、ビルドしたZopeのインストール先を設定します。ビルドしたZopeをどこにいれるか、というのは、場合や好みによりいろいろあると思いますが、ここでは、「とにかくZopeを動かして試す」ことに主眼をおき、自分のHOMEディレクトリ以下にいれることにします。
Zope-2.7.6-final.tgzを展開
自分のHOMEディレクトリ(ここでは /home/bravo)にzopeworkというディレクトリを作って、ダウンロードした Zope-2.7.6-final.tgz を展開します:
$ cd $ pwd /home/bravo $ mkdir zopework $ cd zopework $ wget http://www.zope.org/Products/Zope/2.7.6/Zope-2.7.6-final.tgz $ ls Zope-2.7.6-final.tgz $ tar zxf Zope-2.7.6-final.tgz
プラットフォームによっては wget の代わりにに fetch を使用してください。
これで Zope-2.7.6-final というディレクトリができました:
$ cd Zope-2.7.6-final $ pwd /home/bravo/zopework/Zope-2.7.6-final
以下、ここを $ZOPEBUILD と呼ぶことにします。また、以下での相対パスはこの $ZOPEBUILD に対するものとします。
ビルドする前にチェックすべきこと
ここからビルドです。が、ちょっとまって。今使っているPythonのバージョンは今まさにビルドしようとしているZopeが対応しているでしょうか?バイナリ版と違い、多少のバージョン差でも動きが違う恐れがあるので、一旦READMEファイル(ここでは $ZOPEBUILD/doc/INSTALL.txt)を見てみます。すると、このZopeはPython2.3.5が必要だ、とあります:
System requirements when building from source bash or another Bourne shell variant Python 2.3.5 installed somewhere in the system PATH
ここで、標準で実行されるPythonのバージョンを調べるには、以下のように打鍵します:
$ python -V Python 2.3.5
Pythonのバージョンが違う場合の対応策には、対応バージョンのPythonをインストールするか、バイナリ版Zopeを別途インストールするかのどちらかがあります(個人的には前者を勧めます:) しかし、早さを優先する場合は後者の方が賢明でしょう)。また、Pythonを複数バージョンいれている場合で、2.3.5系以外のバージョンが優先されている場合は、2.3.5のPythonを使ってビルドするように指定する必要があります。またこれ以降、直接Pythonを指定する場合も同様に置き換えてください:
$ python -V Python 2.1.3 $ which python /usr/bin/python $ /usr/local/bin/python -V Python 2.3.5
なお、 $ZOPEBUILD/doc/INSTALL.txt にはビルドに関する手順が詳しく書かれています。一度目を通してみてください。
configureを実行する
実行するpython本体の用意とインストール先が決まったら、configureを実行します。ここではインストール先を /home/bravo/zope とします:
$ ./configure --prefix=/home/bravo/zope Using Python interpreter at /usr/local/bin/python Configuring Zope installation - Zope top-level binary directory will be /home/bravo/zope - Makefile writte. Next, run make. $
これでmakefileが作られました。ちなみに、configureのオプションに --with-python=/usr/local/bin/python 等とすれば、使用するpythonを指定することが出来ます。細かいオプションについては ./configure --help で確認してください。
Zopeをビルドする
次はmakeコマンドでZopeをビルドします:
$ make ** ビルドメッセージ中略 ** Zope built. Next, do 'make install' (or 'make instance' to run a Zope instance directly from the build directory). $
基本的にCモジュールのコンパイルなので、すごく時間がかかるわけではありません。しばらく経ったあと、いろいろなメッセージがずらずら出て、最後に上記のようなメッセージが出れば、終了です。ただし、この時点ではまだZopeは稼働できる状態にはありません。いまはインストールの準備までが終わった状態です。
Zopeをインストールする
いよいよ、Zopeをインストールします。インストール先は configure したときに指定した場所になります。それでは、以下のようにしてインストールを行いましょう:
$ make install ** インストールメッセージ中略 ** Zope binaries installed successfully. Now run '/home/bravo/zope/bin/mkzopeinstance.py' $
これでインストールが完了しました。この時点で、今までビルド作業を行っていた $ZOPEBUILD ディレクトリは不要となります。 /home/bravo/zope/ があればZopeの実行は問題なくできます。このディレクトリを $ZOPE_HOME と呼びます。
ところで、Zopeは本体のインストール後に複数の実行環境を作ることが出来ます。今は実行環境をまだ作っていないため、Zopeを実行することは出来ません。さっそく実行環境を一つ作ってみましょう。作成には、インストールメッセージの最後にあるように、 mkzopeinstance.py を実行します:
$ /home/bravo/zope/bin/mkzopeinstance.py Please choose a directory in which you'd like to install Zope "instance home" files such as database files, configuration files, etc. Directory: /home/bravo/zopeinstance Please choose a username and password for the initial user. These will be the credentials you use to initially manage your new Zope instance. Username: [ユーザー名(半角英数字)] Password: [パスワード] Verify password: [パスワード] $
実行すると、上記のようにZopeインスタンスの作成ディレクトリ、初期ユーザー名、初期パスワードの入力を求められます。ここでは、 /home/bravo/zopeinstance にインスタンスを作成し、ユーザー名を admin としました。パスワードは各自で決めてください。
参考: 緊急ユーザーを作成する (未作成)
これで、 /home/bravo/zopeinstance が作成されました。以降このディレクトリを $INSTANCE_HOME と呼びます。
終わりました!
以上で、インストールは終わりです。